昨日9月6日は誕生日。誕生日にテアトル新宿で「福田村事件」を観た。関東大震災から100年経った今年の9/1から公開されているが福田村事件が起こったのは9/6であった。事件からちょうど100年後に事件の劇映画を観ることになった。
コーヒーおいしい〜と吸い込む空気にも生臭い血の匂いは漂っているのだ、100年前なんてほんの少し前、福田村は千葉の野田にある、地名もなまりも馴染みのもので、人間は人間を殺している、ぶすりと竹槍で、あるいは機械を使って無機質に、スマホを使って言葉で、今この瞬間もおなじ地上で。
うんざりするほど見覚えのある加害性の連続だった。自分があの場にいたら加害側にいない自信がまったくないのが恐ろしい。ほとんど吐きそうになりながら帰って青ざめたまま眠った。
今年観た中で断トツですばらしい映画。
映画館で観てください。
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これに目を瞑ることは、許されない
1923年9月1日11時58分、関東大地震が発生した。そのわずか6日後の9月6日のこと。千葉県東葛飾郡福田村に住む自警団を含む100人以上の村人たちにより、利根川沿いで香川から訪れた薬売りの行商団15人の内、幼児や妊婦を含む9人が殺された。行商団は、讃岐弁で話していたことで朝鮮人と疑われ殺害されたのだ。逮捕されたのは自警団員8人。逮捕者は実刑になったものの、大正天皇の死去に関連する恩赦ですぐに釈放された…。これが100年の間、歴史の闇に葬られていた『福田村事件』だ。監督を務めるのは、森達也。長年ドキュメンタリーを主戦場にしてきた森が、自身初の劇映画に挑戦する。100年の時を越え、遂に、かつてない日本映画が公開される。
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